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「ドラゴン・ガール」九丹★★★★

豊かな生活を求めて海外で体を売って生活する中国人女性をドラゴン・ガールと呼ぶそうです。この本の主人公へレンも、中国を飛び出してシンガポールでドラゴン・ガールとして生活する女性の一人。金のためならどんなことでもいとわず、いつか裕福になることだけを目標とする彼女達。それでも、自分達は穢れている、性根から穢れきっていると、自らに言い聞かせるように繰り返し、生活のために体を売る彼女達の言葉が切なくて哀しい。この本には、主人公へレンの他にも数人のドラゴン・ガールが登場し、彼女達を取り巻くシンガポール男性との関係や不法就労での強制送還など、物語的にはとても惹きつけられる展開で一気に読んでしまいました。帯にもあるように、この本は中国人女性を侮辱していると多くの批判を受けた問題のベストセラー。しかし実際読んでみると過激な描写もなければ、特に中国の女性を侮辱しているとも思えない内容。たまたまこの作品ではドラゴン・ガールだったというだけで、人種がどうこうという問題ではない気がします。たぶんこの本は男性読者と女性読者では、感じ方が違うだろうなぁ。女性の読者なら、少なからず彼女達に共感する部分は必ずあるはず。女性はみな生まれながらの娼婦だという著者の一言にも納得してしまいます。
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「蝶の舌」マヌエル・リバス★★

映画はなんとも後味の悪いものでmushは好きではないのですが、小説の方がどうなっているのかも気になって読み始めました。一冊丸々映画の原作かと思っていたのですが、実は短編集で、映画の原作となったのは最初に収められたバラバラの3つの作品。映画ではこれらを見事にひとつのお話として融合させています。他にも、全く感じの違う短編が収められていて、表題作よりもむしろそれらの方が素直に楽しめて良かったです。とはいっても、全体的には印象の弱いものが多く、短編慣れしていないmushには物足りなかったです。可もなく不可もなく、といった感じ。
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「8人の女たち」フランソワ・オゾン、マリナ・デ・ヴァン★★★

映画「8人の女たち」を小説化した作品。映画→小説という手順なので、作中の登場人物と映画でそれぞれを演じた女優たちのイメージがそのままで、頭の中でその世界をかなり想像しやすかった小説(実際に映画はまだ観ていないけれど、表紙のイメージに助けられました)。クリスマス・イヴの日に一家の主が殺される。それをきっかけに、彼をとりまく8人の女たちの過去や秘密が次々に明らかになっていくストーリー。登場人物がそれぞれに魅力的であること(末娘のカトリーヌだけはmushは気に入らなかったけれど)に加えて、古典的な推理小説のように進行していく物語はすんなり読め、二転三転していく女たちの言葉にひきつけられっぱなし。一体何が真実で誰が本当のことを言っているのか、最後まで気になります。ただ、犯人はぼんやり想像した通りの人物でガッカリ。結末もなんだかありがちなどんでん返しでこれまたガッカリ。ただそこまでの過程は面白い。映画はミュージカル仕立てらしいので、そちらも気になります。
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「サン・ピエールの生命」マリン・サグリオ=ブラムリー★★★★

表紙のイメージが好きじゃなかったけれど、ブックプラスはほぼ無条件で買い集めているので購入したもの。特に期待もせずに読み進めていったら意外にも面白かったのです。これは、ある死刑囚と彼を管轄する立場にいる駐屯部隊の隊長、その妻の3人が織り成す物語。冒頭に起きる凄惨な事件の後、物語は良い方向に進んでいくようにも思えるのだけれど、予想できる哀しい結末、それに加えて予想外の哀しい結末まで起きてしまう悲劇。本を読んだあとに映画を観ましたが、脚本から生まれた小説だっただけにちょっとした構成の違いを除けば映画と小説の違いはほとんどなく、違和感を感じずに観ることができました。まさにこの小説をそのまま映像化したような感覚。ただ、やはり映画では細かい部分までは描ききれていないので、小説を読んだ後に映画を観るのがオススメ。自分の頭の中で映画の足りない部分を補足できます。ちなみに、ストーリーの始まりとも言える殺人事件は実際に起こったもので、死刑囚ニールも実在していたそうです。虚構と現実が、その区別がつかないくらいに巧みに絡まった小説。映画も良かったけれど小説の方が入り込める作品でした。
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「エスペデア・ストリート」イアン・バンクス★★★★

70年代に伝説となったバンド、フローズン・ゴールドのベーシスト兼ソングライターが主人公の物語。身長が2メートルもあってぶさいくで内気で人付き合いが下手。名声と莫大な金を手にしていながら、31歳にして世捨て人のような隠遁生活を送っている彼の回想でストーリーは進んでいく。切なくて哀しくて、でもちょっぴり幸せな気持ちにさせてくれる小説です。人生で後悔することなんてそれこそ数え切れないけれど、いちいちそれに正面からぶつかっていたら前に進めない。いくら大きな過ちを犯したからといって、今があるのならその先を見ることも大事だなぁ、と痛感させられました。★3つにしようか迷ったけれど、良いお話だったので★4つ。
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「¥999」フレデリック・ベグベデ★★

広告業界に10年間在籍していた著者の描く、現代広告の脅威の世界。クビになりたくて、広告業界の暴露本めいた本を執筆する主人公。彼を取り巻く個性的な登場人物たち。彼らを通して、現代広告の恐るべき戦略や、実情、いかに人々が広告に躍らされている存在であるか、など考えるべき点を次々に提示してくれるのは新鮮で、なおかつ驚きの連続だった。真面目にそういう点だけにスポットライトをあてているわけではなく、ストーリーの流れで自然に触れられるので単純に物語としても楽しめるわけではあるのですが、フランスらしい小難しさ、というかむしろわかりにくい言い回しの多い作品で、素直に楽しめたとは言いがたい。さらに、たくさんのCMとそれらに使用されたキャッチコピー(主人公曰く、『キャッチ』もしくは『タイトル』というらしい)が続々登場してくる。日本でも馴染みのあるモノも何点かあるのだけれど、ほとんどが耳に馴染みのないものばかり。でも、逆にそれらが面白かったり。人によってどこに面白さを見出すかが分かれそうな作品。悪くはなかったけれど、わかりにくさと読みにくさが引っかかって★ふたつ。
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「ミルク・イン・コーヒー」エリック・ジェローム・ディッキー★★★

黒い肌のジョーダンと白い肌のキンバリーが織り成す、カフェオレ色のラブ・ストーリー。肌の色の違いを気にしながらも、お互いに強く惹かれていく2人。なんだかクサイ恋愛小説だなー、とあまりそそられずにダラダラと読んでいるうち、ジョーダンの兄の問題、キンバリーの秘密などが次々展開していき、思わずのめり込んでしまうストーリー。とはいっても、やはり2人のやりとりなどには恋愛小説が苦手なmushは辟易させられることが多く、☆3つ。序盤こそ、黒人と白人の違いに固執するジョーダンに「なんでそこまで?」と思わずにはいられなかったのですが、読み進めていくうちに黒人文化の背景がうっすらとでも垣間見えてきてなんとなく納得。全く聞いたこともなかった”黒人の定義”も知ることができて、そういう点ではちょっとお勉強にもなってくれた一冊。ラブ・ストーリー好きな方はきっと気に入るのでは。そうでない人でも、それなりに楽しめます。
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「白の海へ」ジェイムズ・ディッキー★★★★

戦時中の日本が舞台。北へ北へ、ただただ孤独に進みつづけるアメリカ兵の話。ブラピ×コーエン兄弟で映画化決定してるらしいので、(もうできてたりする?よくわからないんですが)本を読みながら主人公はブラピをイメージしてました。結構グロいシーンがあったり、主人公の頭の中のイメージと現実とが交錯したりととっつきにくそうな雰囲気があるにも関わらず、ぐいぐい引きこまれてしまいました。こういう話って特に好きなジャンルではないのですが、擦り硝子を通して見ているような感覚に襲われる不思議な小説です。もともと作者が詩人ということも大きく影響しているんでしょうね。その先に何が待ちうけているのか、主人公と一緒にドキドキしてしまう。非現実の世界に引きこまれていく感覚をあなたも是非。
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「世にも不幸なおとぎ話」ステラ・ダフィ★★

タイトルは正しいですよね。ほんと正しいです。どこまでいっても不幸(というか残酷)なおとぎ話です。おとぎ話っていってもね、舞台はほとんどロンドンだしメルヘンな感じもそんなないような気もするんですが。メルヘンっていうか、宇宙人的。結構意味わかんないしつまらなかったです。さらにあとがき読んで作者が嫌いになりました。性的偏見ではなくて、考え方や行動なんかが共感できないから。どうなんですか、コレ。
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「テリーと海賊」ジュリアン・F・トンプスン★★★

16歳の超ポジティブな女の子がある日家出を決行。それもただの家出じゃなくて、大富豪のヨットに乗りこんで南の島まで行っちまえ!ってなお気楽なノリ。乗り込むまでは難なく成功。しかしその後が予想外の展開続きで、結局海賊の住む島で彼等の人質になっちゃった・・・。って話なんだけど、全然怖くもないし真剣さもない。海賊につかまってるはずなのに、結構のびのびやってるし、とにかくほんとに前向き!単純に楽しめました。もともとはコミックらしいです。
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