豊かな生活を求めて海外で体を売って生活する中国人女性をドラゴン・ガールと呼ぶそうです。この本の主人公へレンも、中国を飛び出してシンガポールでドラゴン・ガールとして生活する女性の一人。金のためならどんなことでもいとわず、いつか裕福になることだけを目標とする彼女達。それでも、自分達は穢れている、性根から穢れきっていると、自らに言い聞かせるように繰り返し、生活のために体を売る彼女達の言葉が切なくて哀しい。この本には、主人公へレンの他にも数人のドラゴン・ガールが登場し、彼女達を取り巻くシンガポール男性との関係や不法就労での強制送還など、物語的にはとても惹きつけられる展開で一気に読んでしまいました。帯にもあるように、この本は中国人女性を侮辱していると多くの批判を受けた問題のベストセラー。しかし実際読んでみると過激な描写もなければ、特に中国の女性を侮辱しているとも思えない内容。たまたまこの作品ではドラゴン・ガールだったというだけで、人種がどうこうという問題ではない気がします。たぶんこの本は男性読者と女性読者では、感じ方が違うだろうなぁ。女性の読者なら、少なからず彼女達に共感する部分は必ずあるはず。女性はみな生まれながらの娼婦だという著者の一言にも納得してしまいます。
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